すっかり涼しくなり、受験期が近づいていることを肌で感じるようになりました。
桂カレッジでは先日、2027年度高校入試を控える中3生から、こんな声が聞こえてきました。
「過去問買ったよー、ママがどんどんやるようにって」
この時期になると志望校が明確になる生徒も増えてきますから、これも受験生の「あるある」と言えるかもしれません。
保護者の方からも、「そろそろ過去問を解いた方がいいですよね?」と相談を受けることがあります。
志望校合格に向けて、入試問題に慣れ、出題傾向を知り、対策を進める。過去問に取り組むべきだと考えるお気持ちは、よくわかります。
しかし、桂カレッジでは、ここでいったん待ったをかけます。
10月・11月の段階では、高校受験の過去問を何年分も解く必要はあまりないと考えているからです。
今回は、その理由をお伝えします。
まだ習っていない単元が多い
その理由はシンプルです。各教科、まだ習っていない単元が多く残っているからです。
「中3の11月なら、受験範囲のほとんどが終わっているんじゃないの?」
そう思われるかもしれません。
しかし、例えば数学では、一般的な進度であれば「円周角」や「三平方の定理」がまだ残っています。あと2単元だけ、とも言えますが、どちらも入試で重要な単元です。
理科では「天体」、社会科では公民の「経済」分野が、まだ手付かずの学校もあります。
この状態で過去問を解き、間違えた問題を復習しようとしても、ひとつ困ったことが起こります。
それは、解けなかった原因を判断しにくいことです。
・実力不足で解けなかったのか。
・まだ習っていないから解けなかったのか。
この違いによって、その後に取り組むべき勉強は変わります。
もちろん、解けなかった問題を先生に確認すれば、原因を判断することはできます。しかし、入試問題は複数の単元の知識を組み合わせて解くものも多く、習っていない単元だけを避けて演習するのも簡単ではありません。
せっかく過去問に取り組んでも、間違えた原因がわからなければ、十分に生かすことができません。
また、思うような点数が取れなかったからといって、必要以上に焦る必要もありません。まだ学習が終わっていない単元がある以上、今の点数が入試本番の実力をそのまま表しているわけではないからです。
それでも、1年分だけ見てみる
では、今は過去問を開く必要すらないのでしょうか。
そんなことはありません。
1年分だけ、実際の入試問題を見てみることには意味があります。
例えば、問題の分量や試験時間、問題文の長さ、出題形式などは、実際の問題を見ることで具体的にイメージできます。
「思っていたより問題数が多いな」
「こんな形式の問題が出るんだ」
「これは、なかなか難しそうだな」
「学校のテストと全然違う」
そんな感想を持つだけでも、入試の雰囲気を知ることができます。
今の自分にどれくらいの力があるのか、なんとなく実力差を感じることもあるでしょう。
そして、「もっと勉強を頑張らなくちゃ」と思えたなら、それもひとつの収穫です。
ただし、ここで「よし、過去問を何年分も解きまくるぞ!」となる必要はありません。
あくまで、入試問題の雰囲気を知るため。今の段階で何点取れたかにこだわりすぎず、少し肩の力を抜いて取り組んでみてください。
今は、既習単元の実力をつける時期
それでは、過去問を解かない代わりに、何をすればよいのでしょうか。
答えは、普段使っている問題集や受験対策用の問題集で、すでに習った単元の演習を進めることです。
入試が近づくと、どうしても入試問題そのものに取り組みたくなるものです。友達が赤本を解き始めたと聞けば、自分も急がなければいけないような気持ちになるかもしれません。
しかし、受験勉強は周りと同じタイミングで、同じことをすればよいというものではありません。
今習っている単元を理解し、問題を解く練習を重ね、できる問題を確実に増やしていく。そうした積み重ねが、入試本番で得点する力につながります。
赤本を買ったからといって、すぐに何年分も解かなければいけないわけではありません。
焦らず、今の自分に必要な勉強を進めていきましょう。
〖投稿者〗桂カレッジ 志水
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