8月8日(土)
この日は午後から夏期講習がありました。
仕事は午後からですが、子どもたちは夏休み真っ最中。せっかくの夏休みなので、
「1つでも多く、楽しい経験をしてほしいな」
と思い、仕事の時間までに行けるところを日々探していました。……とはいえ、だいたい行けるところは行き尽くしつつあります。
そんな中、夏休み期間ということで、植物園が朝7時30分から開園していることを知りました。
朝一番から活動するのが好きな私。

しかも、まだその時間なら暑さもそれほどではなく、子どもたちの負担も少なそうです。
「これは行ける!」ということで、植物園へ行くことにしました。
植物園には、これまでにも子どもたちを何度も連れて行っています。
ただ、季節が変われば見られる植物も違いますし、期間限定の展示もあります。
さらに、子どもたちが遊べる遊具もある。何度行っても、楽しめる場所です。
子どもたちには数日前から、「8日は朝から植物園行くよ」と伝えていました。
朝早くから出かけることに、2人とも楽しみにしている様子。
同じ場所でも喜んでくれる。親バカですが、良い子たちです。
ところが。
出発直前、次男がとんでもないことを言い出しました。
「自転車で行きたい~」
……。
6月に自転車に乗れるようになって以来、自転車が大好きになった次男。
何かにつけて、「自転車で行きたい!」と言ってきます。

長男も気になったようです。「自転車だったらどれくらい?」
「35分くらいかな」
「絶対いや!」即答でした。
一方、次男は、
「行ける!自転車じゃなかったら植物園行かない!」
強気です。
私、
「(あらら~。困ったね……)」
数分間の論争の末。
……自転車で行くことになりました。
出発です。最初はいい感じでした。
「まだ今なら引き返せるよ~」と私。
「全然大丈夫!」「まだ町が静かだね!」
なんて話しながら、元気いっぱいに出発しました。
基本的には、ひたすら北上です。
ところが。
しばらく走っていると、あることに気づきました。
まっすぐ北上するということは、ずっと緩やかな上り坂だったのです。
「……あれ?」
35分くらいで着くと思っていたのですが、これはどう考えても35分では無理そうです。
そして、当然ながら子どもたちにも異変が。
「いつ着くの~?」
「もう30分くらい経ったんじゃない?」
さっきまでの元気が、みるみるなくなっていきます。
「足が痛くなってきた」
「疲れた」「帰りたい」
初めから嫌な予感していた長男だけでなく、「自転車で来たい!」と言ったこと次男も後悔している顔です。
私は「もうちょっと」「あと少し!」
と励ましながら進みます。
しかし、出発から40分ほど経ったところで、ついに長男が泣き始めました。自転車をこぎながらも大泣きです。
かかる時間も、子どもたちの体力も、完全に見誤っていました。
本当に申し訳ない。とはいえ、ここまで来てしまった以上、帰ることも難しいです。
もう少し。
もう少し。
どうにかこうにか、自転車を漕いでもらいます。
そして――
出発から1時間弱。ようやく植物園に到着しました。
私は、じんわりとした達成感。
「子どもたち、よく頑張ったなぁ」なんて思いながら彼らを見ると、長男も泣き止んでいます。
「よかった」そう思って目が合った瞬間。
「お父さんのせい!35分くらいって言ったのに!このうっかり者!」
反論の余地はありません。
「ごめん!」と謝りつつ、「でも、よく頑張った!」と2人を褒めたたえ、ようやく入園しました。
そして、入園してすぐ。私たちは植物を見ることもなく、
室内の休憩所で休む不思議な家族
になっていました(笑)。
ただ、ジュースを1本飲むと、子どもたちはすっかり復活。
子どもの切り替え、すごい。
さっきまで泣いて怒っていた長男も、いつの間にかいつもの顔に戻っています。
本当にありがたいことです。
私にとって、子どもたちは本当に尊い存在だなぁと感じます。
少し休憩したところで、まだ涼しいうちに園内を散策。
植物を見たり、展示を見たり、遊んだり。
日々の疲れも吹き飛ぶような、すばらしい時間でした。

楽しい時間はあっという間。
そろそろ仕事に向かわなければならない時間になりました。
「そろそろ帰るよ~」
そう伝えると、子どもたちからは、
「またあれだけ自転車乗るの……?」
という不安そうな声。
そりゃそうですよね。
行きに1時間近くかかっています。
しかし。
帰りは、
下り道です。
自転車を漕ぎ始めると、
「行きと全然違う!」
「めっちゃ楽!」
と、子どもたちも一安心。
そこからは本当にあっという間。
行きの苦労が嘘のように、すいすいと家まで帰ることができました。
後日嬉しいことが
長男が小学校の絵日記に、この植物園の日のことを書いてくれたのです。
他にも夏休みのお出かけはいろいろありました。
もっと楽しかったこともあったかもしれません。
それでも長男が選んだのは、
「自転車で1時間近くかけて植物園に行った日」
でした。
きっと、楽しかっただけではなく、
「頑張って行った」
という記憶も残っているのかなと思います。
……とはいえ。
今回の自転車移動は、少し間違えれば子どもたちにかなり無理をさせてしまうところでした。
なので、
「親子で頑張って自転車で植物園へ!」
なんていう美談には、とてもできません。
それでも、
子どもたちの「自転車で行きたい!」から始まり、
泣いたり、怒ったり、疲れたり、
ジュースを飲んで復活したり、
最後には「行ってよかった」と思える一日になったこと。
そして何より、長男の絵日記にまで残ったこと。
いろいろあったからこそ、私の心にも強く残る一日になりました。
ただし次に植物園へ行くときは……普通に電車で行こうと思います。
〖投稿者〗桂カレッジ 志水
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